2007年 07月 28日
今は絶版のピンクの箱入りのハードカバーで20歳の頃から持っているにもかかわらず未読だった本。この作品を村上春樹のNO.1に挙げる人も多いですよね。確かにすごかった。 でも、読み終えて(というか途中で?)思ったのは、これはもっと若い頃に読むべきものだったな・・・・。という事。今の私はこの本のもつ自分の内へ内へと潜り込んで行くような感覚に全然入り込めなかった。。それは『海辺のカフカ』を読んだ時にも感じたことだったのだけど・・・。私が歳を重ねて村上春樹的な世界に癒されることが無くなったのかもしれない。 それは決して癒しが必要無くなった訳ではなく、求めるものが違って来たんだろうなぁ。 今、とても仲良しのママ友が20年来の村上さんの大ファンなのだけれど(今回のも彼女の持っていた文庫本を借りて読みました)、彼女も「最近の作品には感動できない」と言っていて、彼女の「村上さんが変わったのか、私が変わったのかわからない。」という疑問もすこし理解できるような気がします。
この本と『海辺のカフカ』にはかなり共通点がありますね。二つの話が独立して進んでいく形態もだし、影、図書館などなど。特に‘森’のイメージはそのまま引き継がれていると感じました。 そういったダークな観念的な部分は置いておいて(笑)、この作品のエンターテイメント的な冒険の部分は本当に面白くて(特に前半のハードボイルド・・の方!)、世界一魅力的なテーマパークのアトラクションめぐりをしているような気分でした。 6月読了
by canal-city
| 2007-07-28 19:19
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