2005年 10月 21日
久々に見返しました。今年公開され、既にDVDも出ている『ビフォア・サンセット』を見る前に、どうしてもこの「9年前の物語」をもう一度見ておきたかったのです。
10年前の95年に公開された時に映画館で見て、その繊細で、劇的じゃないけどロマンティックな恋物語にどっぷりハマりました。 今でもエンディングの後、映画館のライトがついて突然現実に引き戻されたときの呆然とした感じを覚えています。 大好きな映画でした。当時の私はこんな恋に憧れていたのですね~。(笑) しかも、この映画を見る1ヶ月前に偶然にもブダペストへの一人旅をしていて、この同じ路線(ブダペスト--パリ)の電車に乗り、ウィーンで下車したという、余計に感情移入しやすい条件も揃っていたりして。 電車でたまたま乗り合わせた二人が意気投合して、一緒にウィーン中を歩き回り、語り合い、恋に落ちる。だれにでも起こり得る特別でもなんでもない設定。 でも、その中で延々と続けられる会話がとても心地よい。 セリーヌは少々思い込みが激しすぎ、柔軟性に欠けるなぁって、年を経た今は感じるのだけど、それが若さ特有の潔癖さと気高さでもあり、はじめて見たときは、セリーヌのような部分がたくさんまだ自分にもあって、共感しまくりだったんだよなー。って、振り返って見れるのも面白い。 今はどちらかというと現実的な部分の多い、ジェシーに近くなっているけど。 手相占いの女のセリーヌに向けられた「もどかしい現実を受け入れなさい」という言葉が印象的だったな。それとその後『あなた達は、かつて星が大爆発を起こした時に散らばった星屑なのだ』という言葉も好きだなぁ。 ジュリー・デルピーはイーサン・ホーク演じるジェシー言う「ボッティチェリの描く天使のよう」という表現がぴったりの、圧倒的な無垢さを感じさせる美貌を持っていますね~。 『汚れた血』で初めて彼女を見たとき、「天使だ!」って思いましたから。大好きです。 この2人の9年後の物語、『ビフォア・サンセット』は‘今’の私にとってどんな物語になるのかなぁ。2人がどのように大人になり、どのように柔軟性を身につけているのかがとても楽しみです。
by canal-city
| 2005-10-21 22:50
| 映画とドラマ
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