2008年 01月 09日
『永遠の出口』 森絵都
森絵都さんの作り出すエピソードって活き活きしていて面白い。前に読んだ『いつかパラソルの下で』の時も感じたんだけど、重い出来事でも、沈みきらないようにユーモアをたっぷり交えてあるのがいい。 主人公、紀子の小学校~高校までの回想録の形式になっているのだけど、森さんと世代が同じ私には、懐かしすぎるモチーフがてんこ盛りでした。口裂け女とか・・。たのきんトリオとか。序盤にして既に懐かしさ全開。 若かりし頃、自転車さえあればどこへでも行けた私たち。小さな限られた世界だったけれど、何でも出来ると思って、何でも出来た頃。パワーが有り余っていた頃。でもほんの些細な事が自分の世界の色調を変えてしまうような頃。 そんな甘酸っぱーい想い出を沢山思い出させてくれました。1月8日読了 『人生の小春日和』 ジョン・ゴールズワージー 2年ほど前ふと書店で見かけ、装丁の写真とゴールズワージーという名前に、昔読んだ同じ作者の『林檎の木』のせつない余韻と大好きなイギリスの田園風景への憧れをかき立てられてつい購入したもの。積読本になっていましたが・・・。‘美しいもの(自然や人間)に焦がれる気持ち’を人生の終盤になって痛いほど自分の中に実感する老紳士が、甥の妻にあたる女性の‘美の虜’となっていく姿に、今のこの歳で共感を覚えるわけではないけど、心打たれました。老いてもなお人は‘美’に対して渇望する。という事実。 魅力的なアイリーンと共に痛々しくも満たされた日々を送るジョリオンの、理性と熱情の狭間でゆれる心。恋愛小説というよりも心理小説といった感じかな。 それにしても、イギリスの田舎には強く惹かれてしまいます。そこが舞台になっているというだけで、私にとっては十分魅力的な小説や映画になってしまうのです。笑 1月6日読了 『雪沼とその周辺』 堀江敏幸 味わい深くて、とても上品な小説。一年の終わりに読む本としてはベストでした。雪沼とその周辺に住む人々の人生をほんの少しだけ切り取って、私たちもきっと昔は同じだったはずなのに、いつの間にか忘れてしまった、ゆったりとした静かな暮らし方を垣間見せてくれます。どの主人公たちにも心引かれる穏やかな個性が備わっていて、読んでいる私を暖かくしてくれる。もちろん、幸せなだけの人生では皆ないのだけれども。 それと、作者の‘音’に対する細やかな描写がすごい。古びたボーリングの機械が作り出すピンがはじけるまろやかな音や、古いレコード(途中でCDに変わったけど)屋さんに据え付けられている古いステレオの音。作者の音に対する繊細な感性にため息。 付録?として文庫版には夏樹さんの解説付き。それもまたよいのだ。。12月29日読了 #
by canal-city
| 2008-01-09 22:40
| わたしの本棚
2008年 01月 06日
結局・・・届いたその日に読みきってしまいました~。
ダンナが夜遅く帰ってきた時、パソコンに向かってうずくまりスピの曲を聴きながら一心に本を読みふける私の姿に少々ビビッてました。(←異様な雰囲気が怖いと・・!?) 何故パソコンに向かいながらかというと、iTunesで本に出てくる曲ひとつひとつをBGMにしながら読んでいたから! 少しづつ、暇な時に、ゆっくりと味わって読んでいこう♪って思っていたのに、ページをめくる手を止めるに止められず・・・。 白いふわふわの『スピッツ』の時は、インタビューが中心だった気がするけど(←これ、不覚にも日本の倉庫に置いてきてしまったのだ。)、今回は意外にもメンバーそれぞれの「語り」が交互に綴られていました。・・・・・正直なところ、「ホントにコレ、メンバーが書いたのかよっ?」って思ってしまったのも否定できませんが(笑)、まぁ、その辺は置いておいて。。 とにかく!! またその「語り」という形態が、効果的に私の気持ちを盛り上げてくれるんですよねぇ。。(≧∇≦) 内容的には今までのスピにまつわるイロイロのおさらい。って感じだったけれど、こうやってちょいと小説風?になっているのはドラマチックですっごく楽しいのです。 今まで何度もインタビューや会報で読んで大体はわかっているつもりだったけど、プロデューサーの笹路さんと別れた後のマサムネが、切なくて切なくて・・・・。(T_T) (←変な意味じゃないよ、誤解のないよう。笑) あと、私はロード&スカイの高橋社長が個人的に大好きなので(どんな人か知らないけど。笑)、こういう振り返り話には必ず登場するので嬉しい。高橋社長に限らず、スピッツの周りには素敵な大人が沢山いたんだなぁ。そして、スピッツも素敵な大人になったんだよなぁ。。しみじみ。 私は初期三部作と1/2が特に大好きなんだけれども、でも、もしスピッツに「クリスピー」での変化が無かったならば、私がスピッツに出会うことも無かったんだろうな。って思ったり、もし、自分が初期からのファンだったら「クリスピー」を経てもずっとファンでいただろうか?なんて自問してみたり。笑 この本では特に「音」に対するコダワリが沢山書かれてました。ミックスダウンという単語が文中に飛び交っていました。私は「音」そのものに対してはまったく鈍感なので、今まで何となく聞いていましたが、確かに、『インディゴ地平線』や『フェイクファー』のあたりのメンバーの苦悩していた‘音’については私も感覚ではわかるけれど、こうやって明確にどういう風に違うか。っていうのが書かれていると、「おお!そういうことだったのか!」と妙に納得。 たとえば、「スーパーノヴァ」(p.228)の部分。 あと、p.225を読みながら「魚」を聞いた時の‘リヴァーヴ感’とか!! (←って何か判ってないけど。笑) また一枚目からじっくりじっくりスピッツを聞いてみたいなぁ。。 スピッツファンの人なら、絶対に読んで損はない1冊です。(当たり前だけど) ・・・・装丁も重みがあって、すごく素敵だし。 星空を今すぐ見上げたくなるような。 それにしても・・・、もう、ツアーはじまっているんだよね。 チケット入手している方、めいっぱい楽しんできてください!! で、私に幸せな気分をおすそ分けしてくださいね~~~。(^o^)/~ いつもながらスピになるとありえないほどの長文・・・・。失礼しました。 #
by canal-city
| 2008-01-06 23:00
| スピッツ大好き。
2008年 01月 01日
相変わらず不定期な更新のこのブログへ遊びに来てくださる皆さんから、 2007年も沢山の励ましをいただきました。 それが、どれほど私を支えてくれたか言い表す事はできません。 本当に感謝の気持ちでいっぱいです。 2008年も、どうぞよろしくお願いします。 画像クリックすると大きくなります。 こちらに来てはじめて見た現象です。(先週の写真ですが・・・) おそらく日本で言うところの霧氷に当たるのだと思います。昨年のアイス・ストームとは違い、氷ではなく‘霜’なのでそれほど衝撃はなく、ただただ美しい~とため息が出るばかりでした。 道路にも雪はまったく無いのに植物だけが真っ白なのです。 でも、今日、1月1日の朝は・・・・。 一面の雪景色でした。 もちろん、今日の仕事は、雪かき~~!! 私の担当は車庫前のまっさらな部分。(この画像だと3分の2程が私の分担!) 今日の雪は軽かったので、ダンナと二人で2時間近くかかった前回よりもずっと楽で、半分の1時間足らずで終了しました。 積雪は大体30cm程度だったかな~? (←と、軽く言えるようになった自分。成長した?笑) これ、私が掻いた雪の約半分。雪かきって、だんだん掻いた雪を積んでおく場所が無くなるんだよね・・・。 #
by canal-city
| 2008-01-01 23:50
| 日々の雑記
2007年 12月 29日
これは自分のためのクリスマスプレゼントなのです。笑 5年ほど前から日本でよく行っていた木のおもちゃやさんに飾ってあり、それを一目見たときからずっとずっと憧れていたもの。 ドイツ アンカー社の石積み木 です。 日本で買うと写真の105ピースのもので20000円ほど。子供のおもちゃとして使うには繊細すぎるし、大人が遊ぶ積み木に20000円も出せない。という理由で永らく憧れのままだったのですが、こちらだと2割くらい安く購入できることと、アメリカに来て金銭感覚が狂ったのと、日頃食料品しか買うもの(欲しいもの)が無い。というストレス発散?のために、クリスマス前に思い切って買ってしまいました。(≧∇≦) 興味のある方は、こちらを覗いてみてくださいね。 その1 人気おもちゃ店 アトリエニキティキ その2 阪急百貨店のページ その3 楽天内のおもちゃやさん ずっと欲しかったのを我慢していた分、満足度は200%♪ しっとり、ずっしり、そしてひんやりとした石の質感がたまらないし、その色合いも本当に本物の中世の建物のようなのです。 奥に写っているのが設計図のついた手引書。 30通りくらいのパターンが載っています。今は子供と一緒にコツコツと挑戦中。 そのうちオリジナルでも作ってみたいです。 私が、「大切に取り扱ってね!」と口をすっぱくしていったせいで、子供たちもこの積み木をするときは真剣そのもの。 楽しいですよ~。 さて、今年もあと2日になってしまいました。早いものです。 こちらはクリスマスが過ぎて、街のせわしなさが無くなりました。日本は今が一番忙しい時ですよね。皆さん、体調を崩される事なく、よいお年をお迎えくださいね~。 #
by canal-city
| 2007-12-29 22:05
| 日々の雑記
2007年 12月 29日
・・・・・・・・・・・・・・・・・12月28日現在 205370語(23560増)・・・・・・・・・・・・・・・・
『Heidi』 classic startsシリーズ レベル3くらい? 15600語(アバウトな自己カウント) ハイジの簡約版です!! 懐かしいぃ。 ストーリーは完璧なので読んでいて楽でした♪ 最後は涙・涙・涙ですね~。あぁ、山に行きたいよぉ。(>_<) 『 Esio Trot 』 Roald Dahl レベル3 4200語 初ロアルド・ダール作品。 階下のLadyに恋をする可愛いおじいちゃんの話。 『Nate the Great Saves the King of Sweden 』 レベル1 2230語 『Nate the Great Phony Clue』 レベル1 1530語 あくまで記録 #
by canal-city
| 2007-12-29 21:22
| 英語で100万語
|
ファン申請 |
||