2006年 02月 22日
最近、文庫本になったこの本。
単行本も持っていますが、加筆された「3年の後に」のために、購入してしまいました。これは、アメリカとイギリスがイラクに攻撃を仕掛ける前に書かれたものです。 池澤夏樹さんが戦争になる前のイラクについて、池澤さんの視線で現地で見たものをありのままにつづられている。同行したカメラマンの本橋成一さんの写真とともに。 そこにはイラクに住む普通の人々の生活が写し出され、子供たちの屈託のない笑顔が溢れていた。 その後、池澤さんの願いもむなしく、イラクは戦場になってしまった。 戦争をはじめるのに、どんな理由に正当性なんかあるのかな? 結局傷つくのは私たちと同じ、普通の人なのに。 夜、子供を寝かしつけながら聞いた飛行機の騒音。それが、爆撃機の騒音だったら?? それは想像すらできない恐怖。 戦争とは無縁の、平穏そうに見える私たちの日常すら、実はとても脆弱なものの上に立っているような気がする。 あまり人に本をお勧めしない主義の私ですが、これは是非。 <アマゾンで見る(単行本)>
by canal-city
| 2006-02-22 22:45
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